クールな警視正は新妻を盲愛しすぎている
なんとなく二人の部屋のドアに目を向けると、パソコンの向こうから深い溜め息が聞こえた。
「あの二人~? なに言ってんのよ、凛花ちゃん。それじゃただの職場飲みじゃない」
「あ。それもそうですね。でも、それなら私も、少しなら参加できるかも……」
「あのね。それは職場飲みどころか慰労会よ。四人でやるなら、所長を仲間外れにできなくなっちゃう」
「……ですよね」
菜々子さんがもう一つ溜め息を重ねる前で、恐縮して肩を縮める。
だけど……。
「あの……菜々子さん」
私は思い切って、もう一度ひょいと顔を出した。
「んー?」
「合コンって……ちゃんと恋、始まりますか?」
ちょっぴり躊躇いながら質問すると、菜々子さんはきょとんと目を丸くした。
そして。
「なあに~? 行きたいの? 合コン」
意地悪に口角を上げてにやりと笑う。
「新妻のくせに、いいのかなあ?」
私は一瞬ドキッと胸を跳ね上げてから、慌てて椅子に背を逃がした。
「ち、違います。私は……」
「そうねえ。凛花ちゃんが参加してくれるなら、私が幹事やってもいいかなあ」
「…………」
「あの二人~? なに言ってんのよ、凛花ちゃん。それじゃただの職場飲みじゃない」
「あ。それもそうですね。でも、それなら私も、少しなら参加できるかも……」
「あのね。それは職場飲みどころか慰労会よ。四人でやるなら、所長を仲間外れにできなくなっちゃう」
「……ですよね」
菜々子さんがもう一つ溜め息を重ねる前で、恐縮して肩を縮める。
だけど……。
「あの……菜々子さん」
私は思い切って、もう一度ひょいと顔を出した。
「んー?」
「合コンって……ちゃんと恋、始まりますか?」
ちょっぴり躊躇いながら質問すると、菜々子さんはきょとんと目を丸くした。
そして。
「なあに~? 行きたいの? 合コン」
意地悪に口角を上げてにやりと笑う。
「新妻のくせに、いいのかなあ?」
私は一瞬ドキッと胸を跳ね上げてから、慌てて椅子に背を逃がした。
「ち、違います。私は……」
「そうねえ。凛花ちゃんが参加してくれるなら、私が幹事やってもいいかなあ」
「…………」