【完結】結婚二年目の憂鬱。〜僕は妻に裏切られていた〜


「避妊はしないでと、アイツが言うからさ」

「……そう」

 隼斗との身体の相性はとてもいいのに、私のものじゃないのがとても残念だ。

「アイツはすぐにでも欲しいんだよ、俺の子供が」

「……隼斗の、子供」

 出来れば私も、子供が欲しい。……大切な人との子供が、欲しい。
 夫婦になってますますそう思う。 でも旦那とのセックスがない今、子供なんて遠い先の話だ。

「俺は子供……まだいらないな」

「……そうなんだ」

「でもアイツよりも、やっぱり里織とのセックスの方が、刺激的でたまらなく好きだけどな」

 隼斗は私にニヤけながらそう話す。

「もう、変態ね……」

「それはお互い様だろ? セックスしたいから、俺をこうして呼んでる訳だしな」

「まあ……それもあるけど」

 身体は正直だから、隼斗しか求めないの。

「俺だってお前との関係を終わらせるつもりは、ないけどな」

 隼斗と私は、不倫関係にある。 これは内緒の恋。
 


「隼斗、明日も会える?」

「明日は……婚約者と食事に行く約束をしてるんだ。すまない」

「そっか」
 
 隼斗と少しでも身体を重ねていたいという気持ちはあるけど、それは難しいって分かっている。
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