【完結】結婚二年目の憂鬱。〜僕は妻に裏切られていた〜
「ただいま〜」
「あ、おかえり、里織」
「大輝、帰ってたんだ」
里織が帰宅したのは、夜の十一時頃だった。
「お仕事、お疲れ様」
「ありがとう。楽しかった?修学旅行」
「楽しかったよ。 あ、お土産買ってきたよ」
里織は嬉しそうに「ありがとう。嬉しい」と微笑んでいた。
「生八つ橋買ってきたから、後で一緒に食べよう」
「うん」
「あ、お風呂沸いてるけど入る?」
そう聞くと里織は「じゃあ入ろうかな」と答える。
「里織、夕飯は?」
「あ、食べてきちゃった」
「そっか」
里織は仕事が忙しいと、コンビニのおにぎりやサンドイッチなどで済ませてしまう時があるから、心配になる。
「食べない方が良かった?」
「ううん。僕も夕飯食べてきちゃったから、何もないなと思って」
「あー、買い物行ってなかったから」
買い物行かなかったんだ、里織。そんなに仕事忙しかったのかな。
里織の身体が心配になってはいたけど、ちゃんと食べてたのかな?
「里織、僕がいない間ちゃんとご飯食べてた?」
「食べてたよ、一応。おにぎりとか……」
「サラダは食べた?」
里織は野菜が苦手なんだよね。