【完結】結婚二年目の憂鬱。〜僕は妻に裏切られていた〜


 里織を抱きしめながら眠りにつくと、心も身体もホッとしてよく眠れるんだ。
 里織のイイニオイのするパジャマの香りに包まれて眠ると、いい夢を見れるんだ。

 



「里織、起きて」

「ん……」

「里織、もう朝だよ」

 深く眠りにつく里織の身体を揺らして起こす。

「里織、起きて」

「ん……大輝?」

「おはよう、里織」

 ゆっくりと瞼を開ける里織は、僕を見て「おはよう……大輝」と目を覚ます。

「朝ごはん、食べてって」

「ん……朝ごはん……?」

「そう、朝ごはん」

 寝ぼけている里織のそんな姿もキュートで、朝からとても癒やされる。
 可愛いくて愛おしい、僕の大切な妻だ。

「ほら、早く起きて里織。冷めちゃうよ、朝ごはん」

「ん……」
 
 とても疲れているのか、最近寝起きが悪い里織。そんな里織も可愛いけど、昔から里織は朝が弱い。

「……いただきます」

「はい、どうぞ」

 眠たそうな表情でトーストを食べ始める里織。

「美味しい」

「美味しい?良かった」

 里織に美味しいって言ってもらえると、とても嬉しい。

「このジャム何?すごく美味しい」

「これ?これは梨のジャムだよ」

「梨?」
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