【完結】結婚二年目の憂鬱。〜僕は妻に裏切られていた〜
僕は里織に再び視線を向ける。
「里織、本当のことを言ってくれるかな」
僕の怒りは治まりそうになかった。
「本当よ!私は彼に、無理矢理……!」
必死で言い訳する里織が初めて【見苦しい】と思えた。
「里織、里織の態度からしても、無理矢理ってのはおかしいと思う」
「……え?何言ってるの、大輝?」
里織は僕を悲しそうに見つめてくる。
「じゃあどうして、里織はさっき身体を重ね合っている時、゙気持ちいい゙なんて言ったの?」
僕にはそれが不思議だったんだ。
「無理矢理されたなら、どうしてあんなに気持ちよさそうにその人の首掴んでた?」
さっきの生々しい光景を思い出すだけで、吐き気がする。気持ち悪い。
「それは……っ」
「里織はこの人とセックスするのは初めてじゃないよね?もう何回もしてるんでしょ? 僕がいない間に、何度もここに連れ込んでたんじゃないの?」
僕は今、里織のことが信じられない。必死で言い訳してる里織のそんな姿が、見苦しくて仕方ない。
「隼斗さん、でしたっけ」
「えっ!? あ、ああ……」
気まずそうに僕を見る隼斗さんに、僕は「里織とのセックスは気持ち良かったですか?」と聞いた。