【完結】結婚二年目の憂鬱。〜僕は妻に裏切られていた〜
「………」
「答えてくれますか、隼斗さん」
僕は里織のことを許せない、本当にそう思った。
僕は里織に裏切られていた、ずっと。里織がまさかそんなことをするなんて……。
そう思うと、絶望した。この男のことも許せないけど、僕を裏切った里織のことが一番許せない。
「……気持ち良かったと、思う」
隼斗さんは戸惑いながらも、正直に答えてくれた。
「そうですか。気持ち良かったですか」
怒りで僕はどうにかなりそうだった。 いっそのこと、この男を殴りたい気持ちになった。
「隼斗さん、あなた結婚してますか?」
「……まだだ。 でももうすぐ、結婚する」
隼斗さん、あなたも結婚する人がいるのに、里織とこんなことを……?
「……信じられない。あなたも不倫ですか」
婚約者がいるのに不倫するって? なんだよ、それ……。
「俺は……俺は悪くないからな!」
「はい?」
「はあ!? 隼斗、私のせいにする気!?」
里織はその発言に、怒りを顕にする。
「大体、お前が悪いんだろ!? 旦那とセックスレスだから、俺とセックスだけしたいからセフレになってくれって頼んできたのは、お前の方だからな!?」
「……どういうこと、里織」