【完結】結婚二年目の憂鬱。〜僕は妻に裏切られていた〜
「僕、知り合いに弁護士がいるんです。……このことは弁護士に相談させていただきますので、覚悟してください」
「そんな……」
隼斗さんの顔は青ざめていた。
「里織、僕は君のことを許さないよ。どれだけ謝られても、僕は一生君を許さない」
僕を裏切ったのだから、そのくらいの覚悟をしておいてくれ。
「大輝……ごめんなさい。ごめんなさい……」
「泣かれても困る。僕を裏切ったのは君だろ?……妻がこんな男と不倫してたなんて近所に知られたら、僕も困るんだよ」
僕は教師として、生徒に色んなことを教えてきた。その中には、こういう恋愛のいざこざみたいなのもあった。
そのたびに僕は心が痛くなって、辛いと感じた。
「里織が不倫してたことは、近所の人にバレないように振る舞っておく。……でも里織、僕はもう君と夫婦でいられないかもしれない」
僕は里織が思う以上に心が傷付いた。とても辛くて、泣きたいのは僕の方だ。
不倫してたくせに泣きついてくるなんて、虫が良すぎる。 僕の気持ちなんて、分からないだろう。
「大輝……本当にごめん。 でも私、寂しかったの……」
里織は僕にそう訴えてくる。
「あなたに抱いてもらえなくなってから、寂しいと感じてたの」