【完結】結婚二年目の憂鬱。〜僕は妻に裏切られていた〜
「里織、まだ起きてる?」
「え? あ、私ももう寝る」
結婚して半年を過ぎた辺りから、僕たちはセックスレスというものになった。
いつからなのかと言われると、いつからは分からない。
「……じゃあ、電気消すよ?」
「うん、おやすみ」
「おやすみ」
付き合っていた頃はセックスもしていたけど、結婚してから里織はますます仕事が忙しくなった。
里織はカフェを何店舗か経営していて、最近そのカフェがメディアで取り上げられたおかげで、売上は上がり毎日忙しいらしいのだ。
僕は高校で現代文を教えていて、あまり残業もないため、いつも基本的には、僕が朝食や夕食を作っている。
しかしながら、夫婦仲はとてもいいのだ。
たった一つ【セックスレス】ということだけを除けば……。
セックスレスになってから早半年以上経っているが、お互いに誘うこともなくなった。
僕からたまに誘っていたけど、疲れているという理由でしなくなってから、誘うこともやめた。
でも愛情は本当にたくさんある。 里織は年上だけど、僕を優しく包み込んでくれて、いつも僕を癒やしてくれる。
結婚記念日には美味しいディナーで、結婚記念日をお祝いしてくれる。