【完結】結婚二年目の憂鬱。〜僕は妻に裏切られていた〜


「……里織は、あくまで不倫じゃないって言いたいのか?」

「そうよ!不倫なんかじゃない!」

 里織は僕を睨んだ。

「……僕以外の男とセックスをした時点で、不倫は不倫だ。 どれだけ言い訳されても、許す気にはなれない」

 不倫の代償は重い。僕は裏切り行為があったからこそ、素直に認めてほしい。

「じゃあさ、大輝……セックスしよう」

「はあ?こんな時に何を言っ……」

 里織は僕をベッドに押し倒して、そのままキスをしてくる。

「っ、里織っ……やめてくれ……」

「どうして。夫婦なんだから、当たり前のことでしょ」

 僕のシャツのボタンを外していく里織は、僕に再びキスをしてくる。

「ん……里織っ、やめてくれってば……っ」

「何よ。隼斗とセックスしてたことが悔しいなら、私のこと今すぐ抱きなさいよ!」

 里織は人が変わったかのように、僕のスラックスのベルトを外していき、そのままスラックスを荒々しく脱がしていく。

「里織、頼むから……」

「うるさい。黙って脱ぎなさいよ」 

 僕はそんな気分にはなれない。何がイヤで、別の男とセックスした後のベッドで、里織を抱かなければならないんだ。
 そんなのは僕からしたら、地獄でしかない。
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