【完結】結婚二年目の憂鬱。〜僕は妻に裏切られていた〜


「大輝……私」

「ごめん、僕もう行くから」

 僕は里織の話を遮って、そのまま玄関のドアを開けた。

「……里織、ごめん」

 僕は今正常じゃないんだ。 物事を冷静に捉えることが出来ないんだ。

 こんなことになるなんて……結婚した頃は思ってもなかった。
 里織が不倫をしているなんて、知りたくもなかった。 こんなこと知っても、何もいいことなんてない。

「僕はどうすればいいんだ……」

 里織のことは愛してるし、妻としても大切にしたいと思ってる。 ずっとずっと里織と夫婦でいたい、なんて……思ってたのに。

 僕たちはどうして、こうなってしまったのだろう。 どうして、こんなことに……。

「なんで……」

 僕はずっと里織のことを大切にしてきたのに、セックスレスが原因で僕は妻に不倫された。
 しかも僕たちの寝室で、妻が別の男とのセックスをしている場面を目撃してしまった。

 里織があんな男と、あんな婚約者のいる男とあんなに激しく身体を重ね合っていた。
 里織のあんな顔……僕は見たことがない。見せてくれたこともない。

 僕は里織のあんな淫らな姿を思い出して、言葉が出なくなる。

 里織……。ごめん、僕はもう君を愛せないよーーー。
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