【完結】結婚二年目の憂鬱。〜僕は妻に裏切られていた〜


「里織、こっちこっち」

「隼斗……!」

 私は、旦那に内緒でイケないことをしている。

「会いたかった……隼斗」

「俺もだよ」

「隼斗……」
  
 私は……不倫している。
 大輝という旦那がいるというのに、不倫している。
 
 イケないことだと分かっている。 でも仕方なかった。
 大輝ともう何ヶ月もないんだもの。どうして大輝が私を抱いてくれないのか……その理由が分からない。

「本当に旦那いないんだよな?」

「いないよ。修学旅行に行ってるし、旦那副担任だしね」

「そうか。 じゃあしばらくいないんだな」

「もちろん」

 旦那のことは大切だし、愛してる。
 でもそれだけじゃ、私は満たされないの。

 心で愛を感じても、身体で愛を感じなきゃ意味がないのよ。
 夫婦なんて身体だけが全てじゃないけど、やっぱり身体を重ね合うことも大切だと思う。



「隼斗……もっとして」

「里織、そんな締め付けんなって……」

 隼斗と不倫関係になってもう半年になる。 最初は出来心だった。

 隼斗とは高校の同級生で、高校の同窓会で再会した。 その後何度か会ううちに、身体の関係を持つようになった。
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