秘密の恋は何色?
「具合はどう?」
みほちゃんがそばに来て確認をする。
でも何のことかわからなくてきょとんとする。
「……特に何もないよ。寝たから少しスッキリしたし。」
「そう、それならよかった。」
「……じゃあ先生。帰りますね。」
男の人の声が聞こえて華菜はベッドから降りてカーテン越しにみた。
さっき華菜をからかっていた高校生だ。
出ていったのを確認してからみほに尋ねた。
「さっきの人、知り合い?」
「うーん、知り合いっていうか昔一度会ったことがあるってだけよ。」
「ふ~ん。」
みほちゃんがそういうならそうなのだろう。
どのみち私には関係なさそうだし…。
「そういえばこれ。」
そういって渡されたのは大おばあ様からもらったパンフレット。
「あっ、ありがとう。」
「華菜ちゃんが忘れるなんて珍しいね。」
「さっきの人とけんかしてそれで忘れたの。」
「喧嘩⁉」
「言い争いっていうやつかな?よくわかんないけど喧嘩した。」
「華菜ちゃんが喧嘩…。」
「みほちゃん、驚きすぎ。」
「だって、あの華菜ちゃんが喧嘩なんて。驚くわよ。」
そういわれてみれば喧嘩なんてしたことはない。
それにあんなに感情をあらわにしたこともないかも…。
「あの人、結構失礼だったからかな?」
「そう、じゃあ帰りましょうか。」
「うん。」
みほちゃんの帰り支度ができたので2人は学校を後にした。
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