秘密の恋は何色?
出会い
放課後―。
保健室にて受験勉強兼試験勉強をしている華菜。
みほちゃんは会議に行っているため実質1人。
そのため、集中して勉学に望めていた。
しかし、そういう時間は長くは続かない。
「先生、消毒お願いしたいんだけど…。」
ガラッと扉が開いて華菜は振り返った。
中高一貫なため高校生もここにはやってくる。
多分高校生で、1年生だろう―。
「先生は会議に行っています。その棚にある救急箱を使って処置してください。」
「あっ、そうなの?了解。……って君は何でここにいるわけ?」
「勉強するならここを使っていいって言われてるから。」
「ふーん。」
そういいながら救急箱をとって処置を始める人。
それを見てから華菜はまた勉強を始めた。
「それ、公式違うぞ。」
「えっ、どこ?」
「ここ、おうぎ形の面積じゃなくて弧の長さを求めるんじゃないのか?」
「あっ、ほんとだ。」
そういって華菜は直した。
んっ?
「処置終わったんですか?」
「ああ、もう終わったよ。」
「そうですか。で?」
「ん?」
「部活に戻らなくていいんですか?」
「親切に教えてやった奴にその言い方は何だ?」
「それについてはありがとうございます。でも、先輩って運動部ですよね。大会が近いのでは?」
「いいんだよ、補欠だしな。」
「そうなんですか。」
「それより勉強見てやろうか?」
「もう見てるじゃないですか。」
「鬼山に入れるだけの学力は身につけたけたほうがいいぞ。」
そういって笑う失礼な人。少しムッとしながら華菜は反論した。
「失礼ですね、鬼山に入れる学力なんてとっくに持ってます!学年でだって私上位なんですから。」
「へぇ、そうなのか。すごいすごい。」
「……全然思ってないじゃないですか!」
「そうだな。だが、ここにいるのに鬼山を目指さないのか?」
「全員が全員、鬼山志望ではないでしょう。そのうちの一人が私なだけです。いけませんか?」
「いや、こんなにできるのに隣に来ないなんて。宝の持ち腐れだと思っただけだ。」
「何ですか、その言い方。そんなこと他人のあなたに言われたくありません。」
そういって華菜はカバンに教科書や問題集を片付けた。
「他人ね~。」
くすくすと笑うその人に怒りを覚えながら私は保健室から出ようとした。
「椿原華菜。君はあいつが言っていた通りのお姫様みたいだな。」
「どうして私の名前を?」
「ここにいて君を知らないのはただのバカだろう。」
「私を知っていてわざわざ来たんですか?」
「君はけが人にひどいことを言うね。さっきも自分で手当てをさせた。本来なら君が手当てをするべきなのでは?」
「自分でできそうにないならやりました。でもあなたはできると思った。ただそれだけです!」
それだけ言うと華菜は保健室から出ていった。
その様子を見てまた笑った。
「やっぱ面しれー。あいつが戻ってくる前に俺がもらおうかな。」
そうつぶやいた声が誰もいない保健室に木霊した。
保健室にて受験勉強兼試験勉強をしている華菜。
みほちゃんは会議に行っているため実質1人。
そのため、集中して勉学に望めていた。
しかし、そういう時間は長くは続かない。
「先生、消毒お願いしたいんだけど…。」
ガラッと扉が開いて華菜は振り返った。
中高一貫なため高校生もここにはやってくる。
多分高校生で、1年生だろう―。
「先生は会議に行っています。その棚にある救急箱を使って処置してください。」
「あっ、そうなの?了解。……って君は何でここにいるわけ?」
「勉強するならここを使っていいって言われてるから。」
「ふーん。」
そういいながら救急箱をとって処置を始める人。
それを見てから華菜はまた勉強を始めた。
「それ、公式違うぞ。」
「えっ、どこ?」
「ここ、おうぎ形の面積じゃなくて弧の長さを求めるんじゃないのか?」
「あっ、ほんとだ。」
そういって華菜は直した。
んっ?
「処置終わったんですか?」
「ああ、もう終わったよ。」
「そうですか。で?」
「ん?」
「部活に戻らなくていいんですか?」
「親切に教えてやった奴にその言い方は何だ?」
「それについてはありがとうございます。でも、先輩って運動部ですよね。大会が近いのでは?」
「いいんだよ、補欠だしな。」
「そうなんですか。」
「それより勉強見てやろうか?」
「もう見てるじゃないですか。」
「鬼山に入れるだけの学力は身につけたけたほうがいいぞ。」
そういって笑う失礼な人。少しムッとしながら華菜は反論した。
「失礼ですね、鬼山に入れる学力なんてとっくに持ってます!学年でだって私上位なんですから。」
「へぇ、そうなのか。すごいすごい。」
「……全然思ってないじゃないですか!」
「そうだな。だが、ここにいるのに鬼山を目指さないのか?」
「全員が全員、鬼山志望ではないでしょう。そのうちの一人が私なだけです。いけませんか?」
「いや、こんなにできるのに隣に来ないなんて。宝の持ち腐れだと思っただけだ。」
「何ですか、その言い方。そんなこと他人のあなたに言われたくありません。」
そういって華菜はカバンに教科書や問題集を片付けた。
「他人ね~。」
くすくすと笑うその人に怒りを覚えながら私は保健室から出ようとした。
「椿原華菜。君はあいつが言っていた通りのお姫様みたいだな。」
「どうして私の名前を?」
「ここにいて君を知らないのはただのバカだろう。」
「私を知っていてわざわざ来たんですか?」
「君はけが人にひどいことを言うね。さっきも自分で手当てをさせた。本来なら君が手当てをするべきなのでは?」
「自分でできそうにないならやりました。でもあなたはできると思った。ただそれだけです!」
それだけ言うと華菜は保健室から出ていった。
その様子を見てまた笑った。
「やっぱ面しれー。あいつが戻ってくる前に俺がもらおうかな。」
そうつぶやいた声が誰もいない保健室に木霊した。