幼馴染は分からない【完】


「わーーー、プール!!」



元気いっぱいのあこちゃんがそう叫ぶ。


夏休みに入って、今日はプールに遊びに来た。


メンバーはあこちゃんと、あこちゃんの彼氏のあきくん、そしてれん。



あきくんとれんは仲良しで、今回四人で行くことになった。



あこちゃんに誘われた時、きっとれんは私がいることがわかったら来ないだろうと思っていたから驚いた。



今日のためにあこちゃんと選んでもらって、新しく買った水着。



濃いグリーンのビキニにした。




「つむぎ、水着似合ってるよ!」


あこちゃんがキラキラの笑顔でそう言ってくれる。



「あ、ありがとう。」




「横山も似合ってると思うでしょ!?」




あこちゃんの問いかけに、れんの視線が私に向く。



恥ずかしい。こんな下着みたいな格好を見られるなんて。



「…別に。」



目が合った刹那、すぐ逸らされる目。


…やっぱり似合ってないよね。


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