幼馴染は分からない【完】
「れんくん、青山さんと友達なの〜?」
いかにもギャルって感じのリーダー格の女の子がれんに聞く。
「青山さんとれんくんてどうゆう組み合わせなの〜」
「えー、やばいんだけど」
「なんでこんな地味な青山さんがれんくんに話しかけてくるの?」
れんは黙ってはいるものの、いつものようなキラキラした笑顔は見せず私のことを睨み続ける。
…やっぱり声をかけなければよかったと後悔するけどもう遅い。
「やっ、やっぱり何もないや…」
この空気に耐えきれず、自分の席に戻ろうとした時。
「ちょっと来いよ。」
「あっ、ちょ、」
超不機嫌な顔でれんが立ち上がり、私の腕を強引に引っ張って教室の外へ連れ出された。
立ち去った教室からは女子たちの悲鳴だけが聞こえた。