初めての恋ー孤独な私を見つけてくれたー
「そのネックレスはあなたのではない。証拠というならちょっと外してくれる?」琉生はネックレスを受け取ると、ネックレスモチーフの部分を離してハートが5つできた形にして、裏側を見せた。
「これはこうしたら、ハート5つの形にできてこの宝石はブルートパーズとシトリンが交互に入っている。裏には Jesuis toujours avec toi RtoYと筆記体で書いてある。君の名前はYが付くのかな?このRは俺のことだから。この言葉の意味は『あなたの味方だよ』という意味だから、君とは関係ないでしょ」

「このネックレスは、そこにいる柚ちゃんにあげたものだよ」皆、一斉にびっくりしたような声を上げた。
「え、死神さんいたんだ。ほんと存在感ないよね」
周りにいた子がこそこそと話していた。

琉生は少し低い声で

「ねえ、誰かな?死神さんって。人にそんなこと言うのは人としてどうなのかな?」琉生がつぶやくと、
まわりの人がスッと引いていった。
それなのに、麗華は琉生の声が聞こえてないのか聞いていないのか空気読めないのか大声で言った。
「だって、この人いつも雰囲気が暗いし、暗めの服しか着ないし存在自体が死神みたいなんですよ」大声で笑った。琉生は怖い顔をして麗華をにらんだ。「山峰副社長、ここの会社には同僚を批判する人が秘書にいるんですか?」
「え、あ、ああ。失礼しました。我妻副社長不快な思いをさせて申し訳ありません。沢城さん、あとで副社長室に来ていただいていいですか?あなたの態度は目に余るものがあります」
「え、私... ...。そんなつもりじゃ... ...」麗華はうなだれてその場を去り、取り巻きも慌てて麗華の後を追っかけて行った。

琉生は、柚歩の顔を見て近づき、柚歩にニコッと笑って言った。

「柚ちゃん、久しぶりだね。まさか、山峰副社長の会社で働いているとは思わなかった。あえて嬉しいよ。柚ちゃん、これ」

「ありがとうございます」
「目立つようなことしてごめんね。でも、大切にしてくれてありがとう。君を探していたから会えて本当によかったよ」
琉生はニコッと柚歩に笑いかけた。

琉生は、山峰副社長とともに上の階に戻っていた。

その場に残っていた人たちが柚歩の方を見てヒソヒソと話し出した。いたたまれなくなった柚歩は駆け出した。

「葉山」その場に残った要は柚歩の姿を見つめていた。

皆のヒソヒソ話に耐えられなくなって、それでも落ち着きたかったこともあり非常階段に来ていた。
琉生から受け取ったネックレスをしていつもと違う5つのハートが連なる形にした。
琉生の気持ちが嬉しかった。気持ちを落ち着けると庶務課に戻った。

お昼休みが終わり庶務課に戻ると、いつもはいない主任が電話で応対中だった。
電話が終わり、柚歩の方に向くと、眉間にしわを寄せていった。











































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