初めての恋ー孤独な私を見つけてくれたー
恋の予感ーブルームーンストーンー
柚歩は琉生が急いで会社に帰った後、しばらくは会議室から出られなかった。
少ししてから、すぐに庶務課に戻ると待ち構えていたように主任が口を開いた。

「副社長からの呼び出しで何か言われたのか？そろそろ、仕事に戻れ。俺はちょっと席外すけど、さぼんなよ」
主任は立ち上がって外に出ていった。

柚歩はすぐに出て行ってくれたことを喜んだ。しばらく仕事に没頭していると誰かが庶務課のドアにもたれかかってるのが見えた。
要だった。
要は少し不機嫌気味で柚歩に話しかけた。

「葉山は何で、『Ciel Bleu』の副社長と知り合いなんだ？あのネックレスは副社長のデザインで世界で一つしかないものなんて... ...。どういう関係なんだ」柚歩は要に詰め寄られて言葉が出ず、少し怖くなって顔は引きつり後退りした。
びっくりした要はとっさに頭を下げて謝った。
「ごめん。そんなつもりはなくて驚かせるつもりなんてなかった。わるかった」部屋を出ていこうとする要の後ろ姿をじっと見ていた。
声が出ず、なかなか言葉を発することができなかった。
ただ、トボトボとしょげながら帰っていく要を見ていた。要が部屋を出ていくと、仕事の続きを行い定時になると帰り支度を済ませて、さっさと家路についた。

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