初めての恋ー孤独な私を見つけてくれたー
「主任、なのに君は何も聞かずにただ怒鳴っていただけだろう。悪いけど、君の評判は良くないよ。いつも、葉山さんに迷惑かけてるのは君なんじゃないのか？」副社長は主任にきつく言い放った。柚歩はまた、副社長に「私が、連絡もせずに長い時間外出していたことも事実ですから」というと、頭を下げた。
「それにしても言い方に問題はあるよ。僕が怒ってるのはそういう態度だからね」
副社長は主任に念押した。

「すみませんでした」主任は頭を下げていた。納得はいっていない様子だった。一方的にいくら上司とはいえ、自分より年下の副社長に言われたことに悔しさをにじませていた。

柚歩はいつもなら、取引先であっても頭を下げるようなことをしない人が副社長に頭を下げたことが予想外だった。

副社長は柚歩に近づいて、
「琉生が葉山さんと連絡取れないといっていたよ」「えっ...」柚歩は副社長の言葉にびっくりしていた。柚歩は自分のことを探している琉生のことに対し、違和感があった。副社長もそのことを告げると、
「じゃあ、葉山さん連絡してくださいね」と言って出ていった。
琉生とはもう会う必要はないと思っていたからだ。優海という婚約者がいるのにどうしてそう思うのかわからなかった。

柚歩の心はざわついていた。

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