初めての恋ー孤独な私を見つけてくれたー
柚歩は何もしてなくても、なぜか標的になる。昔から変わらない。なんだか気持ちが落ち込んでしまった。(私だって心はある 落ち込むことだってある)柚歩は心の中でそう思っていた。柚歩は慣れてるつもりでも傷つかないって言ったら嘘になる。非常階段のドアを開けて、座り顔を伏せて泣いてしまった。
泣いても変わらない。わかってはいるけど、泣かずにいられない。
そこに要が現れた。

「葉山もおかげで、うまくいった。新しい仕事も発注してもらう事が出来たよ。えっ?葉山、どうしたんだ。何かあったのか?」笑顔から急に顔をしかめていった。
「なにもないから大丈夫です。お役に立ててよかったです。あ、もう行った方がいいんじゃないんですか?」
「え、あ、ごめん。もしかして何か言われのか?俺が、直接いってやろうか」
「大丈夫です、本当に何もないから」柚歩は小さな声で要に話した。
要は納得はいってないような顔をしていたが非常階段から去っていった。柚歩は時間を見て洗面所で顔を洗って「よし」と気合いを入れて戻ると、主任が戻っていた。

「お前、何さぼってんだよ。仕事しろよ。ほんと、ここは安らぎがないよな~。その原因は葉山お前だよな。もっと、メイクして明るい色の洋服切れないの?ここは暗くて仕事する気なくなるわ」
(そんなこと言って仕事をほっているくせに)と柚歩は心で思ってしまい、クスっと笑った。
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