初めての恋ー孤独な私を見つけてくれたー
柚歩は小さな声で謝った。「こんな私でがっかりさせてしまったでしょう。ごめんなさい。でも、私は琉生さんに対する自分の気持ちを偽りたくありません。門倉さんには申し訳ないですが...」
優海はニコッと笑って柚歩の手を握って話した。手を握られた柚歩はびっくりはしたが、優海の気持ちも分かったので、まっすぐ優海に向き合った。
「なにを言ってるの?あの雑踏の中で声をかけてくれたのはあなただけだった。私はあなただったら琉生君を任せられると思った。私は、琉生君に自分の好きな気持ち琉生君に言うつもりはない。琉生君は気付いていたと思うけど... ...」優海は寂しそうに笑った。

「ねえ、私と友達になってくれない?私、我妻兄弟しか親しい人あまりいなくて、琉生君の話たくさんしたいの。琉生君の話してくれる人なんていないからね。あらためまして、門倉優海です。25歳になったばかりなの優海って呼んでくれていいからね」

「あの... ...。私... ...。話することも苦手だし、私と友達になっても、門倉さんには迷惑かも...。門倉さんみたいに明るくもないし...」「そんなこと気にしなくていいんだよ。私はあなたと友達になりたいだけなのだから...」柚歩は戸惑っていた。正直友達の作り方なんてわからないし、優海の積極性にどうしたらいいのかわからなかった。でも、どう優海に伝えたらいいのか迷っていた。
「私って、よく猪突猛進って言われるんだけど、でも今思ったことやりたいって思うの。令嬢らしくないってよくいわれるんだけど、だから私が今一番やりたいことはあなたと友達になること」

しっかり目を合わせて話をしていた。柚歩は優海の目を見て返事した。

< 44 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop