初めての恋ー孤独な私を見つけてくれたー
「どうしたんですか?琉生さん。コーヒーさめますからこちらに座ってどうぞ召し上がってください」琉生は生返事をしてテーブルについた。柚歩は急に態度の変わった琉生の様子が気になったものの、それ以上聞くことはできず、静かにコーヒーを飲んだ。

「柚、色々話してくれてありがとう」それだけいうとまた考え込んでしまった。

「あ、ごめん。今日はもう遅いから帰るよ」
コーヒーを飲み終えると、琉生は立ち上がって帰り支度をしてきた時とは違う表情で帰っていった。
玄関まで見送った柚歩は琉生が帰った後、母の写真立ての前で指輪を眺めた。
この指輪に何か関係あるのか気にはなったが考えてもわからなかったのでそっとその場を離れた。

以前、母からきいた話を少し思い出していた。

琉生は自分の中で何かがつながりそうな気がしたので、ある人物にアポを取ることにした。



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