初めての恋ー孤独な私を見つけてくれたー
「なんで、笑ってんだよ。気持ち悪い。笑うな」いたたまれなくなって怒った主任は少しいらだちながらも小さい声で謝った。
「心がこもってないな。なんかお前と話してるとむかつくから」と言ってまた部屋から出ていった。

「結局は、仕事したくなかっただけだったんだ」

柚歩はまた、パソコンに向かって入力を始めた。

それから数日後、要も気にしていたのか、ただただ仕事が忙しかったのか、会わない日々が続いたが、偶然廊下で要とすれ違った。
「葉山、この間はごめんな。また、お前のこと傷つけてしまって... ...」柚歩は先に謝られたことにびっくりして目を大きく開けた。
「あ、あの、私があんな態度をとって謝らなければいけないのに、本当にごめんなさい」
柚歩は人目を気にせず、頭を下げた。
面食らった要は柚歩の袖を引っ張って廊下の角に連れて行った。

「びっくりするだろう。あんなところで謝るなよ。葉山が悪いわけじゃないんだから。じゃあさ、悪いと思ってるなら、ランチつきあってよ」
「え、ランチですか?」柚歩は思いもよらぬ提案にびっくりしながらも、

「でも、私、また小柳さんに迷惑かけてしまうかも...」「そのことについては気にしなくていいっていったはずだけど... ...じゃあ、決まりな。店予約しとくから、パスタでいいか?美味しいとこあるから。俺このまま、取引先行かなきゃいけないんだけど、近くだから店まで来てくれる?後で、店までの地図、メール送っとくから。昔、交換したもので変わりないか?」

「は、はい」柚歩は教えたかな?と疑問に思いながらも返事した。

あ、そういえば、入社後グループワークの人たちで交換したのを思い出した。柚歩自身連絡したことないけど...。と思っていた。柚歩は約束の時間より早くついてしまったが、店で待つ勇気がなくて店の外で待っていると、要に連絡する。
要は店で待って欲しいと言われたがなんとなく店に入れなかった。
しばらくすると、急いで走って、要がやってくる。
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