ずるい恋心
雅之
「門倉課長。江川さんの担当しているお客様からクレームが入っているんですが……」
「わかった。こっちで受ける。」
彼女は、うちの営業アシスタントのひとりで部下という感覚しかなかった。
会社では仕事の話しかする事ないし、飲み会にもあまり参加しない子だ。
肩までのふんわりとした明るい茶色の髪はおとなしい彼女によく似合ってはいたが、黒髪ロングヘアが好きな俺のタイプでもなかった。
ある日のこと、部課長会議が終わったところで常務から部屋に来るように言われる。
仕事で何か常務が直接関わる案件なんかあったかなと考えつつ、常務の後ろを歩いて執務室に向かった。
「わかった。こっちで受ける。」
彼女は、うちの営業アシスタントのひとりで部下という感覚しかなかった。
会社では仕事の話しかする事ないし、飲み会にもあまり参加しない子だ。
肩までのふんわりとした明るい茶色の髪はおとなしい彼女によく似合ってはいたが、黒髪ロングヘアが好きな俺のタイプでもなかった。
ある日のこと、部課長会議が終わったところで常務から部屋に来るように言われる。
仕事で何か常務が直接関わる案件なんかあったかなと考えつつ、常務の後ろを歩いて執務室に向かった。