君がいた街

いつかこの地に、それを取り戻すよ。


きみがいた確かな証しを残したいから。

きみみたいな哀しい笑顔をもう見たくないから。


その為に俺は、また前を向く。


先の見えない道は不安定で、だけど確かに何処かに続いている。

そこに光があるのかどうか、今はまだわからないけど。


俺は、歩いていく。


遺された想いを胸に抱いて。



俺の物語は、まだ始まりにすぎないんだ。


だから、どうか。

待っていて。











end



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