魔女のガールズトーク・わがままな純愛(おまけの小話)
数分後、
ケイレブは、客間のドアの前に立った。
廊下は薄暗く、人の気配はない。
おもむろに、ポケットから小瓶を取り出し、一気に飲み干した。
喉が焼けるように、強い酒だ。
ふうと息を吐きながら、ネクタイを外した。
コンコン
ケイレブは、ドアをノックした。
「レリア?お入りなさい」
ユリアの声がする。
「ユリア、俺だが・・」
ケイレブはドアを開けて、
後ろ手にドアを閉めた。
それから、そっと鍵を閉めた。
ユリアは机の前で、書類や本を
たくさん広げて、座っていた。
ウェディングドレスを、まだ着ている。
「レリアが・・
サリナスに急に呼ばれたからって、ここには来れないと、伝えてくれと」
ケイレブはそう言って、
上着を脱ぎながら、ユリアのほうにゆっくりと歩いて行った。
さっきの酒のせいか、体が熱い。