魔女のガールズトーク・わがままな純愛(おまけの小話)
ユリアは顔を天井に向けたまま、
目を閉じた。
そして片手を、ケイレブの頭を抱くようにまわした。

「泣かないで・・
あなたが苦しいと、私もつらい・・・」
ユリアが、つぶやくように言った。

それから、顔を横に向けて、
ケイレブの耳元に唇を寄せた。

「私は・・あなたを失いたくないの・・」
それを聞いて、
ケイレブは体を少しずらして、
横向きにユリアを見た。

エメラルドの瞳は、
潤んで濡れているように見えた。

「俺のすべてを・・
受け入れてくれるのか・・?」

ユリアは目を閉じて、答える代わりに、ケイレブの頭をそっと抱いた。

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