秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
メイサがパタパタと奥に消えると、工房の前には俺とブロームのふたりが残った。
「久しぶりだな。俺はかつて樹林公園で君たちに助けられ、その後は共に目を丸くして植物を探して回った。覚えているか?」
「もちろん覚えているよ。まさか、樹林公園に忍び込んで遊ぶなんて猛者が僕たちの他にいようとは思ってもみなかったから、あの時はとても驚いたよ」
「それは俺だって同じだ。……ところで、あの時一緒だったもうひとりの少年は今、どうしている?」
俺の問いに、なぜかブロームはとても長い間を置いて、静かに口を開いた。
「元気にしているよ」
「そうか」
「それにしても、メイサはずいぶんとあなたに気を許しているようだ。彼女はこれまで、貴族社会とはとことん距離を置いていた。だから、まさかメイサが貴族……それも、あなたはきっと並みの貴族など足もとに及ばない身分だ。そんな身分ある男性と親しくなろうとは夢にも思わなかった」
「久しぶりだな。俺はかつて樹林公園で君たちに助けられ、その後は共に目を丸くして植物を探して回った。覚えているか?」
「もちろん覚えているよ。まさか、樹林公園に忍び込んで遊ぶなんて猛者が僕たちの他にいようとは思ってもみなかったから、あの時はとても驚いたよ」
「それは俺だって同じだ。……ところで、あの時一緒だったもうひとりの少年は今、どうしている?」
俺の問いに、なぜかブロームはとても長い間を置いて、静かに口を開いた。
「元気にしているよ」
「そうか」
「それにしても、メイサはずいぶんとあなたに気を許しているようだ。彼女はこれまで、貴族社会とはとことん距離を置いていた。だから、まさかメイサが貴族……それも、あなたはきっと並みの貴族など足もとに及ばない身分だ。そんな身分ある男性と親しくなろうとは夢にも思わなかった」