秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
アズフィール様を見送って、ふと、謁見の開始までまだずいぶんと余裕があることに気づく。
……なんでこんなに早く行ってしまったんだろう。アズフィール様も、お茶を飲んでから行けばよかったのに……。
「あっ! もしかして、私のドレス……!?」
アズフィール様は私のドレスを手配させるべく、早々と朝食の席を立って女官長のところに向かったのだろう。
これに思い至れば、なんとなくひとりだけ優雅にお茶を飲んでいるのが忍びなくなって、食後のお茶もそこそこに食堂を後にした。
私が食堂を出て、中庭に面した廊下を歩いていると、地面に片膝をついて花壇を覗き込む男性の姿が見えた。
初老の男性は簡素なシャツとズボン姿で、近くにはじょうろが置いてあった。きっと彼は庭師で、花壇の花に水やりをしていたのだろう。
……使用人たちの屋外作業は八時半からだったはずだけど、早くから熱心ね。それにしたって彼、あんなに花に顔を寄せて。もしかして、虫でもくっ付いているのを見つけちゃったのかしら?
……なんでこんなに早く行ってしまったんだろう。アズフィール様も、お茶を飲んでから行けばよかったのに……。
「あっ! もしかして、私のドレス……!?」
アズフィール様は私のドレスを手配させるべく、早々と朝食の席を立って女官長のところに向かったのだろう。
これに思い至れば、なんとなくひとりだけ優雅にお茶を飲んでいるのが忍びなくなって、食後のお茶もそこそこに食堂を後にした。
私が食堂を出て、中庭に面した廊下を歩いていると、地面に片膝をついて花壇を覗き込む男性の姿が見えた。
初老の男性は簡素なシャツとズボン姿で、近くにはじょうろが置いてあった。きっと彼は庭師で、花壇の花に水やりをしていたのだろう。
……使用人たちの屋外作業は八時半からだったはずだけど、早くから熱心ね。それにしたって彼、あんなに花に顔を寄せて。もしかして、虫でもくっ付いているのを見つけちゃったのかしら?