秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
私は陛下を絵姿や記念コインの彫刻でしか見たことがないが、宝冠とマントをつけ、王笏を手にした姿は威風溢れる絶対王者だ。アズフィール様が口にした『体よく政務を押し付けよう』などという軽いイメージとは、なかなか結びつかなかった。
「ふふふっ、なんだか想像できないわ。っていうか、アズフィール様のお忍び癖は、まさかのお父様譲りだったのね」
「……別に、父から譲り受けたつもりはないがな」
私の指摘に、アズフィール様はちょっと痛いところを突かれたという感じで、苦笑した。
「もぐさが燃えきったみたいだわ。どう、もう一壮据える?」
「いや、もう十分だ」
「オッケー。それじゃあ、外しましょう」
アズフィール様の声を受け、私は燃えたもぐさを台座ごと取り去っていく。
アズフィール様は私の手もとをジーッと見つめて口を開いた。
「なぁ、メイサ。前から思っていたのだが、その台座はどこかに売っている物なのか?」
「ふふふっ、なんだか想像できないわ。っていうか、アズフィール様のお忍び癖は、まさかのお父様譲りだったのね」
「……別に、父から譲り受けたつもりはないがな」
私の指摘に、アズフィール様はちょっと痛いところを突かれたという感じで、苦笑した。
「もぐさが燃えきったみたいだわ。どう、もう一壮据える?」
「いや、もう十分だ」
「オッケー。それじゃあ、外しましょう」
アズフィール様の声を受け、私は燃えたもぐさを台座ごと取り去っていく。
アズフィール様は私の手もとをジーッと見つめて口を開いた。
「なぁ、メイサ。前から思っていたのだが、その台座はどこかに売っている物なのか?」