秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
慎重に痕跡を捜していくと、……んっ!? これは、人の下足痕……!
枯れ葉に隠れるようにして地面に薄く残ったままの足跡を見つけた。さらに状態から、ついてまだ間もない新しい物と知れる。
あえて足跡などの痕跡を消しているところを見るに、木こりや猟師ではあり得ない。
「……ふむ。俺に向けて刺客の類が差し向けられたか?」
この流れだと、事前に俺の進行ルートまで漏れていて、待ち伏せされていると考えるのが妥当だろう。
正直なところ、神聖な一連の儀式の最中に血なまぐさいやり取りは御免被りたい。刺客と鉢合わせする前に、さっさと行って帰ってくるのが吉だ。
「どこの誰が計画したか知らんが、俺も甘く見られたものだ」
口内でやれやれとつぶやいて、俺は即座に、神殿に向かうルートを変更した。当初進む予定だった、沢沿いに残る古い時代の通行路を背にし、木々の合間を縫って道なき道を歩き始めた。
今さら刺客を差し向けられたからと、俺がたじろぐことはない。
枯れ葉に隠れるようにして地面に薄く残ったままの足跡を見つけた。さらに状態から、ついてまだ間もない新しい物と知れる。
あえて足跡などの痕跡を消しているところを見るに、木こりや猟師ではあり得ない。
「……ふむ。俺に向けて刺客の類が差し向けられたか?」
この流れだと、事前に俺の進行ルートまで漏れていて、待ち伏せされていると考えるのが妥当だろう。
正直なところ、神聖な一連の儀式の最中に血なまぐさいやり取りは御免被りたい。刺客と鉢合わせする前に、さっさと行って帰ってくるのが吉だ。
「どこの誰が計画したか知らんが、俺も甘く見られたものだ」
口内でやれやれとつぶやいて、俺は即座に、神殿に向かうルートを変更した。当初進む予定だった、沢沿いに残る古い時代の通行路を背にし、木々の合間を縫って道なき道を歩き始めた。
今さら刺客を差し向けられたからと、俺がたじろぐことはない。