秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
「お母様の懐妊を聞かされたのは、女の私でも王になれるよう法改正がなされる直前だった。懐妊の報で、法改正の審議は一旦中断し、お母様の出産を待つことになった。私は、妹ならば誰よりも可愛がる、だからどうか四人目の妹を授けてくださいと、毎日神様に祈ったわ」
イザベラ様の注意は、アズフィール様ただひとりに向いていた。
……なにか、発火を阻止する手はないの!?
打開の一手を求めて、首を巡らせた。その時、ベランダの隅に設置された円形のガーデンテーブルの上に、花が活けられた花瓶を見つけた。
あれだわ! あの中の水を掛けてしまえば、火薬は湿って使い物にならなくなる……!
私は広いベランダを尻でずりずりと後ずさり、慎重にふたりから距離を取り、ガーデンテーブルを目指した。
イザベラ様の注意は、アズフィール様ただひとりに向いていた。
……なにか、発火を阻止する手はないの!?
打開の一手を求めて、首を巡らせた。その時、ベランダの隅に設置された円形のガーデンテーブルの上に、花が活けられた花瓶を見つけた。
あれだわ! あの中の水を掛けてしまえば、火薬は湿って使い物にならなくなる……!
私は広いベランダを尻でずりずりと後ずさり、慎重にふたりから距離を取り、ガーデンテーブルを目指した。