秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
「それにしても、どうして王子様が瀕死の大怪我を負って運びこまれるなんてことに……わぷっ!」
言葉の途中でハッとして、慌てて口を閉じる。
当たり障りなくと誓った傍から、余計な事を言ってしまう自分の迂闊さが憎い。
「え? 瀕死……?」
不穏な単語を聞きつけた祖父母は、揃って首をかしげる。
「う、ううん! なんでもない! 今のはなんでもないの!」
私は慌てて首をブンブンと横に振る。
「ほぅ?」
なんとか祖父母を誤魔化せたようでホッとしていたら、私を見上げていたアズフィール様がフッと口もとを緩めた。
え?
その表情に、貴公子然とした先ほどまでの笑顔よりちょっぴり黒いものを感じ、内心で首をかしげた。
次の瞬間、スッと腰を上げたアズフィール様が、さり気なく私の耳もとに顔を寄せて囁く。
「あの時の施術は、君がさっき伯爵にしていた灸というのとは少し違うね? もしかして、あれは君にとって秘技なのかな?」
「っ!」
言葉の途中でハッとして、慌てて口を閉じる。
当たり障りなくと誓った傍から、余計な事を言ってしまう自分の迂闊さが憎い。
「え? 瀕死……?」
不穏な単語を聞きつけた祖父母は、揃って首をかしげる。
「う、ううん! なんでもない! 今のはなんでもないの!」
私は慌てて首をブンブンと横に振る。
「ほぅ?」
なんとか祖父母を誤魔化せたようでホッとしていたら、私を見上げていたアズフィール様がフッと口もとを緩めた。
え?
その表情に、貴公子然とした先ほどまでの笑顔よりちょっぴり黒いものを感じ、内心で首をかしげた。
次の瞬間、スッと腰を上げたアズフィール様が、さり気なく私の耳もとに顔を寄せて囁く。
「あの時の施術は、君がさっき伯爵にしていた灸というのとは少し違うね? もしかして、あれは君にとって秘技なのかな?」
「っ!」