秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
ギョッとしてアズフィール様を見ると、先ほどの黒さを王子様然とした仮面の後ろに綺麗に隠して微笑んでいる。
「あらあら。それなら、このままここを使っていただいて構いませんよ。ちょうどお灸の道具も揃っているんだし、ねぇあなた?」
「い、いや。しかし……」
お、お祖父ちゃん! 私をアズフィール様とふたりにしないで! お願いだから「ダメ」って言ってーっ!!
「伯爵、ご安心ください。扉はもちろん開けたままにしておきますので」
「ふむ。そういうことでしたら」
私は躊躇を見せる祖父に一縷の望みを託したが、アズフィール様が爽やかな笑顔で捻じ伏せてしまった。
……ぁ、あ、ぁあぁああ──。
みんな、アズフィール様の笑顔に騙されてる。
「さぁさ、あなた、いつまでも私たちがいたら、お若いふたりのお邪魔よ」
「お、おい」
祖母が祖父の背中を押して部屋を出ていく。
「アズフィール様、私たちは先に下に行ってお茶の用意をしていますね。お灸が終わったらゆっくりいらして」
「あらあら。それなら、このままここを使っていただいて構いませんよ。ちょうどお灸の道具も揃っているんだし、ねぇあなた?」
「い、いや。しかし……」
お、お祖父ちゃん! 私をアズフィール様とふたりにしないで! お願いだから「ダメ」って言ってーっ!!
「伯爵、ご安心ください。扉はもちろん開けたままにしておきますので」
「ふむ。そういうことでしたら」
私は躊躇を見せる祖父に一縷の望みを託したが、アズフィール様が爽やかな笑顔で捻じ伏せてしまった。
……ぁ、あ、ぁあぁああ──。
みんな、アズフィール様の笑顔に騙されてる。
「さぁさ、あなた、いつまでも私たちがいたら、お若いふたりのお邪魔よ」
「お、おい」
祖母が祖父の背中を押して部屋を出ていく。
「アズフィール様、私たちは先に下に行ってお茶の用意をしていますね。お灸が終わったらゆっくりいらして」