秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
本音では、すぐにでも彼女の元を訪ねたかった。しかし俺はグッと堪え、彼女を妃に迎えるという最大の願いを現実にするため、休む間もなく王宮内外への根回しに奔走した。並行して、彼女が施した謎の処置について情報を得るべく、国中の医者を調べた。こちらは半ば予想通りで、どんな凄腕の名医でも臓腑を損傷した患者を救命することは極めて困難。一切の後遺症なしにとの条件をつければ、医者の十人が十人、不可能だと口を揃えた。やはり、彼女の処置は神にしかなせぬ御業。彼女は女神エイルの祝福を受けてこの世に生まれいでた〝能力者〟に間違いなかった。
ちなみに、医者らをあたる中で『鍼灸』という耳慣れぬ単語を耳にした。教えてくれた医者自身も人聞きゆえ詳細は知らなかったが、市井の女マッサージ師が発案したヒーリングの技のようだと語った。この段階では情報の少なさもあり、彼女と鍼灸という技の繋がりを得心するには至らなかった。
ちなみに、医者らをあたる中で『鍼灸』という耳慣れぬ単語を耳にした。教えてくれた医者自身も人聞きゆえ詳細は知らなかったが、市井の女マッサージ師が発案したヒーリングの技のようだと語った。この段階では情報の少なさもあり、彼女と鍼灸という技の繋がりを得心するには至らなかった。