不屈の御曹司は離婚期限までに政略妻を激愛で絡め落とす

 ドキドキしながら成り行きを見守ることしかできない私に、彼がゆっくり覆いかぶさる。至近距離で視線が絡み、胸が焦げてしまいそうに熱い。

「やっと、きみに触れられる。俺はどんなにこの時を待っていたか」
「斗馬さん……」
「千帆、好きだよ」

 甘く囁かれた直後、斗馬さんが噛み付くようなキスで唇を塞いだ。シーツの上で自然と重なり合った手を、お互いにギュッと握り合う。

 そうしてキスに没頭しているうちに、濡れた水着が胸の下まで強引に下ろされた。こぼれ出た双丘に斗馬さんが手を這わせ、感触を楽しむようにこね回す。かと思えば、先端を口に含み、舌でしごきながら強く吸った。

「んんっ……」

 く、口まで使うなんて……っ。

 夫婦の営みが淫らなものだというのは理解していたつもりだけれど、想像を軽く超えてくる行為の数々に、卒倒しそう。そして、胸を弄られているはずなのに、なぜかお腹の下の辺りがもどかしい。斗馬さんの体の下で、もぞもぞと腰がくねった。

 その動きに気づいた斗馬さんが、ふっと息を漏らして笑う。

「素直な体だな。苦しいのは、ここか?」

 水着の上から、斗馬さんがそっと私の中心を指でなぞる。鋭い刺激にびくんと体が震え、涙目になる。未知の快感に戸惑いながらも、しつこくそこを愛撫する彼に翻弄されていく。

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