不屈の御曹司は離婚期限までに政略妻を激愛で絡め落とす
「全部脱がせるぞ、千帆」
「は、はい……」
ウエストで引っかかっていた水着を、ズルズルと下ろされる。それから斗馬さんも履いていた水着を下ろし、私たちはとうとう一糸まとわぬ姿になった。
「千帆」
恥ずかしくて横を向いていたら、斗馬さんがそっと私の名を呼んで頬にキスを落とす。
困ったように彼を見上げると、この上なく愛情深い眼差しが降り注いだ。
「今からきみの中へ入る。痛かったらすぐに言ってくれ」
私の膝に手を添え開かせると、斗馬さんがゆっくり腰を押し進める。
やわらかく解してもらったとはいえ斗馬さんを受け入れるにはまだ狭いそこに、微かに痛みが走る。
「斗馬さん、少し苦しいです……」
「……だろうな。力を抜けるか?」
「こ、こうでしょうか?」
「ああ。上手だ。緩んできた。奥へ行くぞ」
余裕のないかすれ声で褒められると、キュンと胸が鳴って、痛みが軽くなる。
やがて彼のすべてを体内に受け入れると、温かい感動に包まれて目の端が濡れた。