不屈の御曹司は離婚期限までに政略妻を激愛で絡め落とす

【来月の十一日はどう? 忙しい土日を乗り切った後の月曜日だし、私、次の日休みなの】
【大丈夫。じゃ、その日でよろしく】
【了解。ひとりで悩みすぎないようにね】

 最後に添えられた優しいメッセージが、胸にじんわりと沁みた。

 あと二週間ちょっと頑張れば、紗那に悩みを聞いてもらえる。そう思うだけでも心強く、私はスマホを枕元に置き、今度こそ眠ろうと目を閉じる。

 ちょうどその時、寝室のドアが開いて斗馬さんがやってきた。私が眠れずにいる間に入浴を済ませたのだろう。

 なにを話せばいいのかわからないので、目を閉じて寝たふりを継続する。

 しばらくなにかの物音がした後、掛け布団がふわりと浮いて、彼が隣で横になる気配がした。

 彼と私の間には一定の空間があるとはいえ、高鳴る鼓動が彼に聞こえてしまわないか不安になる。

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