公親先生と遊ぼう! 〜未来の種 番外編〜
「いや、僕は…」

「ううん。ダメだよ。
公親くんが頼りなく見られるのは嫌だ。
……お母さん、また電話する」

『ええ。待ってるわ!
……いい報告をね』

そう言って、安心したかのように美由紀の母親は電話を切った。

「美由紀?……俺は別に気にしないぞ?
いや、ちゃんと結婚を前提としてるって、シスター吉田にも報告する予定だし…」

「でも、うちの母が言う通り、皆が皆、好意的に捉えてくれるわけじゃないわ。
教師同士なのに、子供たちに示しがつかないことをして、って古い考えの父兄もいるかもしれない」

そりゃ…絶対にないとは言いきれないよな。よし…

「美由紀?」

「……はい? え、ちょっと、何してるの?」

「プロポーズ、しようと思って」

「え?」

「プロポーズの時って、片膝立てて跪くんじゃなかったっけ」

「え、そ、そうかもしれないけど…
え?ここで?」

俺だって、もうちょっとロマンチックなシチュエーションを考えてたけど。
でも、タイミングってあるだろ。
今を逃しちゃダメだ。

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