公親先生と遊ぼう! 〜未来の種 番外編〜
クソ〜っ!
親父にあれを見られるとは…

「楽しそうだったな。
お前、ああいう才能もあったんだ」

「才能なんてあるわけないだろ。
人助けだよ」

「でも出演、続けるんだろう?」

「父さんが勝手にOK出すからだろう!?」

「お前な……断れるわけないだろう?」

たしかに、シスター吉田に微笑まれて断れる人は見たことがない。

「まあいいじゃないか。
人助けとはいえ、美由紀先生と接点が持てたんだ。良かったじゃないか」

俺が邪な考えで協力しているみたいな言い方はやめてくれ。

「美由紀先生は確かに綺麗だし、いい先生だと思う。
でも、今は仕事上の付き合いだよ。
父さんも母さんも変な気を回さないで。
彼女に迷惑がかかるだろう?」

「迷惑かどうかは分からないぞ?
案外、美由紀先生もお前に気を許しているんじゃないか?
ランサークルにも美由紀先生が誘ったんだろう?
あのサークルに彼女が誘ったのは、今まで倉田くんだけだ。
二人は家が近い幼馴染だったからな。
昔から兄妹みたいに仲がいいんだ。
まあ、二人とも身内扱いって感じだけど」

「……」

幼馴染。身内扱い……
なんだ。そうか。
淳之介は本当に違ったんだ。

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