すべての世界で、キミのことが好き❤～告白相手を間違えた理由

　そろそろ、海に行く日かな？
　もう、行き終わったかな？

　“ 結愛の友達である石田さんが俺のことを好きだから ” という理由で、俺は陸のおばあちゃんの家に行こうと誘われる。

　電車では結愛と陸、俺と石田さんがそれぞれ隣に座る。

　その組み合わせで歩いたりしていて、まるでダブルデートのようだった。

　もちろん、俺は全く面白くない。
　目の前で陸と結愛が仲良くしている姿にイライラしていた。

　その時、石田さんに告白されるんだけど、俺は結愛にしか興味が持てないからすぐに断る。

　それから、さらに結愛との距離は遠くなったんだ。

『結愛たちと、陸のおばあちゃんの家に行ったりした？』

　そのメールを送ると、三日たって返事が来た。

『ちょうど今、海にいる。そして結愛と別れて、石田さんと付き合った』

　えっ？　別れて、石田さんと付き合った？　

『どうして？』

『結愛は陸のことが好きだから。ふたりを邪魔したのは間違いだったんだと思う。結愛が俺に気を使い、陸と付き合いたくても付き合えないんじゃないかなって考えた。だから石田さんと付き合った』

　それを読んで俺はイライラした。
　自分は何も出来なかったくせに。

　メールの返事が出来なかった。
　無責任な言葉をかけられない。

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