すべての世界で、キミのことが好き❤~告白相手を間違えた理由
 それにしても、どうしてこの丘の場所が分かったんだろう。車で連れられて、その場に行ったのは一度きりだったから、場所なんて一切覚えていない。

『結愛と仲直り出来たの? どうやってここに辿り着いたの?』

 最低限の聞きたいことだけを送信した。

『結愛とは、陸のばあちゃんの家で過ごした最終日に仲直りした。今度は俺から告白した。実は、両思いだったんだ。この場所は、小さい頃にに父さんに連れてきてもらって、結愛を連れていきたくて、大好きな場所だったよね! 直接父さんに連れてきてもらった』

 しばらくメールが来なかった理由が分かった。結愛と上手くいって、彼女に夢中だったんだな、うん。

『良かったな!』

 なんかもう、この今来たメッセージに、俺の理想が詰め込まれすぎていて、書きたいことが溢れてきて、どうしようもなくなったけれど、俺はその一言だけを送信した。

 ふたりの時間を邪魔したくなかったし。

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