すべての世界で、キミのことが好き❤~告白相手を間違えた理由
 それから二日たった日、朝から陸くんがクラスで目立つ女の子たちと教室で何か言い合いをしていた。陸くんがふんわり何かを話して、相手の女の子が何か強く言っている感じ。

 席に着き、どうしたのか気になったけれど、聞けないでいたら陸くんがそっと手紙をくれた。

『結愛ちゃん、ごめんね。SNSで結愛ちゃんのことが書かれているのをみたんだ。それで最近暗かったのかな? 犯人突き止めて、消すように言っといたから。もしもそれが原因だったなら、僕のせいで、辛い思いさせてごめん』

 手紙の返事をする。

『こっちこそ、なんか色々ごめんなさい』

 ――もしかして、SNSで私をかばってくれたのって、陸くんかな?

 あのかばってくれたコメントに、私がイイネをしたから、私がその悪口を見ていたってことに気がついたのかな?

プロフィールの写真、マロンだし、陸くんはマロンのこと知っているし。

 横目でちらっと見ると、陸くんがキラキラとして見えた。陸くんがこっちを見る。目が合っただけでドキドキした。

 陸くんは元々カッコよくて、優しくて。
 ただでさえ人を引き寄せる魅力があるのに、どんどん他の魅力も知っちゃうと、心がどんどん吸い込まれちゃう。 




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