すべての世界で、キミのことが好き❤~告白相手を間違えた理由
 マロンのおかげで、ふたりきりでも気まずい雰囲気にならずにいられた。

 悠真と桃音ちゃんが帰ってきた。桃音ちゃんは鼻歌を歌っていた。悠真とふたりきりで買い物が出来て、満足そう。

 桃音ちゃんが「ただいま!」と言うと、私は「おかえり!」と返した。

 なんかこのやりとり、家族みたい。みんなと暮らせたら楽しいだろうな。毎日陸くんに緊張してしまいそうで、耐えられるかが不安だけど。

「なんか、みんなでここに暮らしているみたいだね!」

 私が思っていることを陸くんが言葉にした。

 同じことを考えてる!

「私もね、今、同じことを考えてたの!」

 私は陸くんの方を向き、嬉しくて思いっきり笑った。

「気が合うね!」

 陸くんがそう言いながら私の頭をなでてきた。私はいきなりなでられてビクッとした。

「あっ、ごめん! なんかマロンちゃんみたいに可愛いなって思っちゃって」

 突然そんなこと……。顔が熱くなり、多分今、赤い顔をしていると思う。

 私は、バレないように下を向いた。

 あぁ、どうしよう。

 しばらく動揺していると、ドアの大きな音がバタンとして、我に返った。

 悠真が外に出ていった。

 どうしたのかな?って思ったけれど、しばらくしたらちょっと元気のない表情をして戻ってきた。



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