すべての世界で、キミのことが好き❤~告白相手を間違えた理由
 朝、登校する。

 すでに教室にいた陸くんと、すぐに目が合った。私は人の少ない廊下に来てもらおうと、こっそり手招きをした。陸くんがこっちに来てくれた。

「今日の放課後、部活とか用事、何かある?」

「部活あるよ! どうしたの?」

「う、うん、ちょっと、陸くんに用事があって」

 ほら。この言葉のやりとりをするだけでも声が震える。陸くんの身長は高いから少し見上げないと目を合わせられない。けれども私は伝える途中で彼から目をそらし、下を向いた。

 これからのことを考えるだけでもう、上手に陸くんの顔が見られなくなった。

「じゃあ、部活が終わったら、教室にいて欲しいの」

 頑張ってちらっと彼の方を見たら、思いっきり彼はこっちを見ている。

 これだけでこんなにもドキドキするのに。

 本当に目を合わせて告白なんて……。
 無理っ! 無理すぎるよ!

「分かった。いいよ! あ、今日ミーティングだけだから早いかも」

「うん、分かった。ありがとう! では、放課後、よろしくお願いします!」



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