すべての世界で、キミのことが好き❤~告白相手を間違えた理由
もうすぐ夏休み!って時だった。
高校二年生のお姉ちゃんが、ミルク味の棒アイスを片手に、スマートフォンを眺めながら呟いた。
「結愛の学校の怖い話、書いてあるよー」
「えー、何?」
ソファーでくつろいでいるお姉ちゃんの横に座り、スマートフォンを覗き込んだ。それは、ネットで色んな人と交流できる場所である、SNSに書いてあった。
『昨日の夜、桜岡中の前通ったら、人の泣き声したー! 怖いよー』
その文章に、それを読んだ人がコメントを書けるようになっているみたいで『私も聞いたことがある』だとか、そんなのが三件書いてあった。
怖い話が苦手だから、絶対夜に学校の近くを通りたくはないな。
次の日、その話をなんとなく桃音ちゃんにした。
「えっ、確かめにいきたい!」
予想外の答えがかえってきた。
私と同じように怖がるタイプかなって思っていたのに。しかも彼女の瞳がキラキラ輝いている……。
「じゃあ、行ってみる?」
――はぁ、嫌だなぁ。
言葉と裏腹に、私の心がため息をつく。
断りたいけれど正反対のことを言っちゃった。
正直、わたしは怖くて乗り気ではなかったけれど、彼女はとても興味津々で、やっぱり辞めようよとは言えず、その日の夜に学校へ行くことになった。
十九時。お母さんに「帰り、おそくなりすぎないでよ」って言われたし、本当に声が聞こえてきて、しかもそれが幽霊の声だったら嫌すぎるから、校舎の近くで少し待ってみて、すぐに帰れば良いかなって思っていた。
思っていたんだけど――。
高校二年生のお姉ちゃんが、ミルク味の棒アイスを片手に、スマートフォンを眺めながら呟いた。
「結愛の学校の怖い話、書いてあるよー」
「えー、何?」
ソファーでくつろいでいるお姉ちゃんの横に座り、スマートフォンを覗き込んだ。それは、ネットで色んな人と交流できる場所である、SNSに書いてあった。
『昨日の夜、桜岡中の前通ったら、人の泣き声したー! 怖いよー』
その文章に、それを読んだ人がコメントを書けるようになっているみたいで『私も聞いたことがある』だとか、そんなのが三件書いてあった。
怖い話が苦手だから、絶対夜に学校の近くを通りたくはないな。
次の日、その話をなんとなく桃音ちゃんにした。
「えっ、確かめにいきたい!」
予想外の答えがかえってきた。
私と同じように怖がるタイプかなって思っていたのに。しかも彼女の瞳がキラキラ輝いている……。
「じゃあ、行ってみる?」
――はぁ、嫌だなぁ。
言葉と裏腹に、私の心がため息をつく。
断りたいけれど正反対のことを言っちゃった。
正直、わたしは怖くて乗り気ではなかったけれど、彼女はとても興味津々で、やっぱり辞めようよとは言えず、その日の夜に学校へ行くことになった。
十九時。お母さんに「帰り、おそくなりすぎないでよ」って言われたし、本当に声が聞こえてきて、しかもそれが幽霊の声だったら嫌すぎるから、校舎の近くで少し待ってみて、すぐに帰れば良いかなって思っていた。
思っていたんだけど――。