すべての世界で、キミのことが好き❤~告白相手を間違えた理由
九月になった。
放課後、図書室でテスト勉強を結愛と一緒にするようになった。
陸と石田さんも一緒だったけど。
あれからも四人で仲良くしていた。
出来ればふたりきりで勉強したいなとは思ったけど、それは言えなくて。
まぁ、結愛と一緒にいられるなら、それでもいいか!
彼女は数学が苦手みたいだ。
「数字を見ていると、目が回って眠たくなる」らしい。
「ここがエックスだから……」
「うーん」
連立方程式の解き方を今教えていて、コツを掴んだ俺はすぐに解けるようになったけど、結愛にはとても難しいらしい。
「これ解けない私、変でヤバいよね?」
「ヤバい? 全然思わないけど」
周りが当たり前に解けている問題をすぐに解けなくても別に変だとは思わない。人にはそれぞれ得意なことと、不得意なことが違うから。って、そこまで言いたかったけれど俺は口下手で、そこまでは言えなかった。
それよりも、今は伝えたい事があった。
「可愛いな! 悩む姿も」
「えっ?」
「なんでもない!」
陸と石田さんはノートに文字を書いていたけれど、その手を止めてだまって俺らを眺めていた。
放課後、図書室でテスト勉強を結愛と一緒にするようになった。
陸と石田さんも一緒だったけど。
あれからも四人で仲良くしていた。
出来ればふたりきりで勉強したいなとは思ったけど、それは言えなくて。
まぁ、結愛と一緒にいられるなら、それでもいいか!
彼女は数学が苦手みたいだ。
「数字を見ていると、目が回って眠たくなる」らしい。
「ここがエックスだから……」
「うーん」
連立方程式の解き方を今教えていて、コツを掴んだ俺はすぐに解けるようになったけど、結愛にはとても難しいらしい。
「これ解けない私、変でヤバいよね?」
「ヤバい? 全然思わないけど」
周りが当たり前に解けている問題をすぐに解けなくても別に変だとは思わない。人にはそれぞれ得意なことと、不得意なことが違うから。って、そこまで言いたかったけれど俺は口下手で、そこまでは言えなかった。
それよりも、今は伝えたい事があった。
「可愛いな! 悩む姿も」
「えっ?」
「なんでもない!」
陸と石田さんはノートに文字を書いていたけれど、その手を止めてだまって俺らを眺めていた。