公爵の娘と墓守りの青年
青年は一つ頷いてからカイを見上げ、口を開いた。
「名乗るのを忘れてましたが、僕の名前はウェルシールといいます。あ、ウェルと呼んで下さい」
カイを見上げ、青年――ウェルシールは小さく微笑んだ。
「ウェル君だね。俺はカイっていうんだ。よろしく」
カイもウェルシールに名乗り、人当たりの良い笑みを浮かべる。
「あの、カイさん。僕がここに来たのは、実は貴方にお願いがあったからなんです」
「ん? お願い?」
「はい。貴方が伝説の守護騎士のカエティスだと思うからこそなんですが……」
そう言って、ウェルシールは続きの言葉を窮した。
眉尻を下げ、どう言えばいいのか言いあぐねる。そんな風にカイは見えた。
「……あの、僕の臣下になって頂けませんか?」
ウェルシールのその言葉がよく理解出来ず、答えに少し間が空いた。
「――……えぇっ?!」
ひどく驚いて、カイは声を上げた。
「いやいや、俺が君の臣下は無理だからね」
ぶんぶんと首を大きく左右に振り、カイは答えた。
少し呆れた顔になるカイだが、彼はふと何かを思い出し、ウェルシールに尋ねた。
「名乗るのを忘れてましたが、僕の名前はウェルシールといいます。あ、ウェルと呼んで下さい」
カイを見上げ、青年――ウェルシールは小さく微笑んだ。
「ウェル君だね。俺はカイっていうんだ。よろしく」
カイもウェルシールに名乗り、人当たりの良い笑みを浮かべる。
「あの、カイさん。僕がここに来たのは、実は貴方にお願いがあったからなんです」
「ん? お願い?」
「はい。貴方が伝説の守護騎士のカエティスだと思うからこそなんですが……」
そう言って、ウェルシールは続きの言葉を窮した。
眉尻を下げ、どう言えばいいのか言いあぐねる。そんな風にカイは見えた。
「……あの、僕の臣下になって頂けませんか?」
ウェルシールのその言葉がよく理解出来ず、答えに少し間が空いた。
「――……えぇっ?!」
ひどく驚いて、カイは声を上げた。
「いやいや、俺が君の臣下は無理だからね」
ぶんぶんと首を大きく左右に振り、カイは答えた。
少し呆れた顔になるカイだが、彼はふと何かを思い出し、ウェルシールに尋ねた。