公爵の娘と墓守りの青年
「もちろん。カエティスに会いに行くつもりですから。その時にまたお会いしましょう、ネレヴェーユ様」
爽やかに微笑み、青年は言って、部屋の隅を指差した。
「あちらからこの部屋を出ることが出来ます。さぁ、どうぞ」
部屋の隅へとネレヴェーユと共に、青年は歩く。
歩きながら、青年は隣で目を輝かせているクウェール王国を守護する女神を見る。会いたいと長い間、思い続けた人とこれから会えるのだから、逸る気持ちを抑え切れないのだろう。
人間の女の子のような女神を青年は穏やかに目を細めた。
何もかもが白い部屋の隅に着き、青年は壁に触れた。
「今から封印を解きますね」
「え、解きますって、お父様が封印したのですから、解呪は神の言葉ですよ? トーイ、大丈夫なのですか?」
不安げにネレヴェーユは青年を見上げた。
「大丈夫ですよ。私に不可能はありません。元クウェール王国の五代目国王トイウォースですよ? カエティスに出来て、私に出来ないだなんて、子孫が失望してしまいます」
その自信は何処から来るのか、青年――トイウォースは自信に満ちた顔で告げる。
爽やかに微笑み、青年は言って、部屋の隅を指差した。
「あちらからこの部屋を出ることが出来ます。さぁ、どうぞ」
部屋の隅へとネレヴェーユと共に、青年は歩く。
歩きながら、青年は隣で目を輝かせているクウェール王国を守護する女神を見る。会いたいと長い間、思い続けた人とこれから会えるのだから、逸る気持ちを抑え切れないのだろう。
人間の女の子のような女神を青年は穏やかに目を細めた。
何もかもが白い部屋の隅に着き、青年は壁に触れた。
「今から封印を解きますね」
「え、解きますって、お父様が封印したのですから、解呪は神の言葉ですよ? トーイ、大丈夫なのですか?」
不安げにネレヴェーユは青年を見上げた。
「大丈夫ですよ。私に不可能はありません。元クウェール王国の五代目国王トイウォースですよ? カエティスに出来て、私に出来ないだなんて、子孫が失望してしまいます」
その自信は何処から来るのか、青年――トイウォースは自信に満ちた顔で告げる。