チャラ男の本気は甘すぎる
嫌われたくない
───ダダダダダ
「?」
学校から帰って、リビングでテレビを見ていたら
玄関の方からものすごい大きな足音が近付いてきて。
「憂莉!!
やっぱ友達とは縁を切りなさい!!!」
般若のような形相の笑莉が、そう怒鳴りながらリビングに入ってきた。
え…なに?いきなり…。
「せっかくバラエティー番組見てたのに…」
気分が下がるんですが?
「憂莉の言ってる友達って何人?
まさか一人じゃないよね?」
「……ひ、一人だったら悪い…!?」
友達は多けりゃ良いってものじゃないと思うし…!!
「だったらアイツだけは本当にやめな!!
違う友達作りなさい!!」
「あ、アイツ…って」
「睦月紫央!
アイツは絶対ダメだから!!」
え…
なんで笑莉が、紫央くんのこと知って…?