チャラ男の本気は甘すぎる



「……もうこんなイタズラしない。
ユリ…ごめんね」




きっと、笑莉だったら


こんな風に泣いたりせずに、笑って返せるのに。



泣いたりしたら、面倒くさいって思われちゃう。




「ユリ…どうしたら許してくれる?」



「お…怒ってない、から…へいき…っです…。
次は泣かない、から…、」




ガッカリしないで…。




「もうしないよ。
ユリが嫌がることは、冗談でもしないから」



「……紫央くん…」



「本当にごめん。
あ…スカート汚れちゃったね」




まだ入学初日なのに、って言う紫央くんは、本当に申し訳なさそうな顔をしてる。



私が上手くできないのが悪いのに


紫央くんを責めるみたいな形になっちゃった…。



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